ステップの音もフロアの匂いも生まれる風も泣きたいくらいに懐かしい。母が遺したこの場所で何かが変わる予感がする―。晃介はダンススタジオの手伝いをするためこの場所に戻って来たのだ。晃介はそこで淳に出会う。淳の話は母からよく聞いていた。物静かで揺ぎなくて大人びた人。記憶通りのどこか寂しいピアノのメロディ、母が愛した恋の歌。そのメロディに合わせて淳と踊る晃介。嬉しかった、あの曲をまた美しいと思えたこと。恋に落ちて突然私は不完全になる。あなたも同じだったらと願う。不意にして一瞬のスローワルツは、春の風のようで―。









































タイトル:春のデジャヴに踊れ
作者:おどる
出展元:pixiv







