藤原サクマにはよく慕ってくれる幼馴染「間宮ハヤメ」がいた。親の転勤続きで学校には馴染めず、心のよりどころになっていたのが年下のハヤメだった。学校が終われば夕方のチャイムが鳴るまで一緒に遊ぶ、そんな日々が続いた。しかし、サクマはまた親の転勤で遠くに引っ越すことになってしまう。別れ際にだんだんと遠くなっていくハヤメに手を振るサクマ。しかしハヤメは手を振り返すことはなく、ぎゅっと握りしめたままだ。あの時、いったい何を考えていたのだろう。時を経て、サクマはサラリーマンに。そして、二人は偶然道端で再会する。「にいちゃんがいなくなった日に約束したこと覚えてる?」サクマは忘れっぽい性格のためかそれを覚えていなかった。次の瞬間体に衝撃が走る―。

















タイトル:果報を待っていた
作者:五梅
出展元:pixiv